4線アクティブアレイ電極
表面電極にはパッシブ電極とアクティブ電極とがある.パッシブ電極は最も一般的に使われているもので,電極と皮膚表面間の接触インピーダンスを下げるためは,使用にあたって貼付部位の準備や電解のりを必要とする.これは,高インピーダンスのままでは温度,湿度,動きの影響を受けて分極電圧が変化し,アーチファクトが発生するからである.これに対して,電極側で皮膚に近い高インピーダンスを電気的に作り出して,アーチファクトの発生を防いでいるのがアクティブ電極である. 図はアクティブ電極の一例である.アクティブ電極は電極端子毎にバッファアンプを内蔵し,皮膚表面での高インピーダンスや電極リード線の揺れに起因する問題を解決する.バッファアンプはOPアンプのボルテージフォロアで実現する.出力端子と−端子とを接続し,+端子の高入力インピーダンスを利用する方法である.したがって,バッファアンプは入力インピーダンスが高く,出力インピーダンスが低い,増幅度1の増幅器である. アクティブ電極によって,皮膚表面をかるくアルコールでふき取るだけでよく,また,ダイナミックな運動時であっても電極コードの揺れによるアーチファクトが発生しにくい計測が可能となる.このように,アクティブ電極は筋電図測定をフィールド実験へと広げていく際に欠かせない技術である |
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4-bar active array electrode