神経支配帯の計測への影響


 双極差動導出に与える神経支配帯の影響も無視できない.神経支配帯を避けて電極を貼付することが理想的であるが,ダイナミックな運動時では筋肉のサイズや解剖学的な理由で神経支配帯の影響をどうしても避けられない場面がある.

 その結果,同じ腕の動きでありながら電極の位置によって評価指標の値の変化が異なる.下図では,チャネルCが最初に神経支配帯の影響を受け,その後,チャネルBが神経支配帯の影響を受けている.その結果,神経支配帯の影響を終始受けていないチャネルAの積分値筋電図に比べ,チャネルCの値は前半で,チャネルBの値は後半で値が小さくなる.